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生物選択者特化の医学部専門予備校プラタナス|私立医学部合格への生物 参考書ルート

参考書レビュー

2026年3月2日

私立医学部合格を目指すうえで、生物は「覚える科目」ではなく、短期間で得点源に変えやすい一方で、やり方を間違えると伸び悩みやすい科目です。
本来、私立医学部を目指すのであれば、医学部受験に強い予備校で、出題傾向に合わせて学習を進めることが最も効率的です。特に生物は、大学ごとの頻出分野や記述・考察のクセに差があり、独学だけで最短距離を進むことは簡単ではありません。

しかし現実には、すぐに予備校へ通うことが難しい、金額面の理由で宅浪を考えている、4月から予備校に通う予定だがそれまでに何をしておくべきか知りたい、という受験生も少なくありません。

そこで本書(または本ルート)では、「宅浪生でも最低限これだけはやるべき道筋」と、「4月から予備校に通う人が入学前に整えておくべき土台」の両方を意識して、生物の参考書ルートを示します。

目的は、参考書をたくさん紹介することではありません。

いつ・何を・どの順番で・どの深さまでやるかを明確にし、私立医学部合格に必要な生物力を段階的に作ることにあります。

私立医学部生物入試を知ることが重要

私立医学部合格を目指して生物を学ぶとき、最初に必要なのは、やみくもに参考書を進めることではありません。まずは、これから戦う相手がどのようなものなのかを正しく知ることが大切です。どの科目でも同じですが、敵を知らずに勉強を始めると、必要以上に遠回りをしたり、力を入れるべきでないところに時間を使ってしまったりします。私立医学部の生物も例外ではありません。

私立医学部生物は、「生物は暗記科目だから、覚えれば何とかなる」と考えている受験生ほど苦しみやすい科目です。もちろん、用語や基本事項を正確に覚えていることは大前提です。しかし、実際の入試では、単純な知識問題だけで終わることは少なく、計算問題、グラフの読み取り、実験考察、正誤問題、さらには記述問題まで、幅広い力が求められます。つまり、知識を持っているだけでは足りず、その知識を使って考え、読み取り、説明する力が必要になるのです。

また、私立医学部の生物は、大学ごとの個性が比較的はっきりしている科目でもあります。標準的な知識問題を中心に出題する大学もあれば、実験考察や初見資料の読み取りを重く出す大学もあります。さらに、短い記述を丁寧に書かせる大学もあれば、細かい知識をかなり深く問う大学もあります。この違いを知らないまま勉強を進めると、ある大学には対応できても、別の大学では通用しないということが起こります。したがって、私立医学部生物を学ぶうえでは、「生物全体の力」をつけることと同時に、大学ごとの出題傾向の違いを意識することが欠かせません。

ここでまず理解しておきたいのは、入試で必要なのは「満点」ではなく「合格点」だということです。生物は勉強を始めると、細かい知識や難しい問題に目が向きやすい科目です。しかし、私立医学部入試で本当に大切なのは、すべてを完璧にすることではなく、合格に必要なラインを安定して超える力をつけることです。そのためには、頻出分野を落とさないこと、標準レベルの問題を確実に得点すること、そして差がつきやすい考察や記述で崩れすぎないことが重要になります。

さらに、生物は仕上がりの遅れがそのまま得点力不足につながりやすい科目です。数学や英語と比べて、「後から詰め込めるのではないか」と思われがちですが、実際にはそう簡単ではありません。知識の整理、図の理解、実験問題への対応、記述の練習は、ある程度の時間をかけて積み上げていく必要があります。特に私立医学部を受ける場合、秋以降に過去問演習へ入ったとき、基礎知識があいまいなままだと、問題演習が復習ではなく”その場しのぎ”になってしまいます。

ですから、生物は「後でまとめて仕上げる科目」ではなく、早めに土台を作り、段階的に完成度を上げていく科目だと考えるべきです。

このとき、多くの受験生が陥りやすい失敗の一つが、参考書を増やしすぎることです。不安が強くなると、「この参考書も必要ではないか」「あの問題集もやったほうがよいのではないか」と感じてしまいます。しかし、実際には参考書の冊数が増えるほど、どれも中途半端になりやすくなります。私立医学部生物で結果を出すためには、たくさんの教材に手を広げることよりも、必要な教材をしぼり、それを何度も繰り返して完成度を高めることのほうがはるかに重要です。

したがって、この参考書ルートでも基本方針は明確です。第一に、一冊をできるだけ完成に近づけてから次へ進むことです。表面的に一周しただけでは、入試で使える力にはなりません。二周、三周と繰り返しながら、自分の弱点を減らしていくことが必要です。第二に、インプットとアウトプットを並行することです。読むだけ、覚えるだけでは知識は定着しません。問題を解き、図を見て説明し、間違えたところを戻って確認することで、初めて知識が使える形になります。第三に、早い時期から図・実験・記述に触れることです。これらは入試直前に急にできるようになるものではありません。基礎を学ぶ段階から少しずつ触れておくことで、秋以降の演習が生きてきます。

この章で伝えたいのは、私立医学部生物は、単なる暗記科目でも、思いつきで参考書を増やしてよい科目でもないということです。まずは相手を知り、求められている力を知り、自分がどの方向へ進むべきかを知ることが大切です。そのうえで初めて、どの時期に何をやるべきか、どの参考書を使うべきかが見えてきます。生物の勉強は、正しい順番で積み上げれば、私立医学部入試において大きな武器になります。だからこそ、最初の一歩として、この章では「敵を知ること」から始めていきます。以下の記事を読みましょう。

【私立医学部生物】「知識型」と「考察型」「マーク式」と「記述式」マトリクス

3月~4月(偏差値45以下、または初学者向け)

偏差値45以下の受験生、あるいは高校生物をほとんど初めて学ぶ受験生は、まず細かい問題演習に入るのではなく、生物の全体像をつかむことを最優先にしてください。知識が十分でない段階で問題集に取り組んでも、用語の意味や単元同士のつながりが見えず、学習が断片的になりやすいからです。

この時期におすすめしたいのが、『カラー版 忘れてしまった高校の生物を復習する本』です。この本の役割は、入試レベルの問題を解けるようにすることそのものではありません。そうではなく、これから学ぶ高校生物の内容を、まず大づかみに理解するための導入書として使うことにあります。

目標は、この本を読みながら赤字の重要語句を覚えつつ、各分野で「何を学ぶのか」を把握することです。細胞、代謝、遺伝、体内環境、生殖発生、生態、進化といった分野が、それぞれどのような内容なのかをざっくり頭に入れてください。この段階では、完璧な暗記を目指す必要はありません。まずは、生物という科目の地図を頭の中に作ることが大切です。

時間の許す限り、何度も読み返してください。1回で理解しきれなくても問題ありません。むしろ、繰り返し読むことで、「見たことがある内容」が少しずつ増え、ばらばらだった知識がつながり始めます。生物が苦手な受験生の多くは、知識を”点”として持っていても、それらを”線”として結びつけられていません。この本は、その点と点をつなぎ、全体像を見えるようにするための最初の一冊です。

ただし、この本だけで私立医学部入試に対応できるわけではありません。あくまで3月~4月の段階で、生物の全体像をつかみ、今後の学習を進めやすくするための土台作りに用いるべきです。まずはこの本で「生物とはどのような科目か」を理解し、そのうえで講義系参考書や問題集へ進んでいくことで、以後の学習効率は大きく変わってきます。

4月~7月(偏差値45~55向け)

この時期の目標は、全範囲を一通り学び終えること、標準問題に対応できる知識と理解を身につけること、そして頻出テーマについて「見たことがある」状態を作ることです。夏前までに生物を一周できるかどうかで、その後の伸び方は大きく変わります。逆に言えば、この時期に全体を見渡せていないと、夏以降の問題演習が場当たり的になりやすくなります。

偏差値45~55の受験生にとって、この時期は「難問に挑む時期」ではありません。まず必要なのは、各分野の重要事項を整理しながら、標準レベルの問題に対応できる土台を作ることです。そのため、講義系参考書と問題集を並行して使い、理解しながら覚えること、覚えたことを問題で確認することを同時に進めていくのが効果的です。

講義系参考書:『大学入試 生物基礎の最重要知識スピードチェック』&『大学入試 生物の最重要知識スピードチェック』

講義系参考書としておすすめなのが、『大学入試 生物基礎の最重要知識スピードチェック』『大学入試 生物の最重要知識スピードチェック』 です。これらの参考書は、入試で問われやすい重要事項を短時間で整理できるように作られており、重要ポイントが視覚的に分かりやすく示されています。単元末には「スピードチェック」、章末には「チェック問題」も設けられているため、単なる読み物ではなく、知識確認まで一冊の中で進めやすい構成になっています。

この参考書のよいところは、教科書を最初から細かく読み込むよりも、入試に必要なポイントに絞って全体を見渡しやすいことです。特に、どこが頻出なのか、どこを優先して覚えるべきなのかが見えやすいため、4月から7月の「一周目」に向いています。一方で、これだけで私立医学部の実戦力が完成するわけではありません。あくまで、重要知識を整理し、全範囲を見通すための講義系参考書として使うのがよいでしょう。

使い方としては、まず1単元読んだら、重要語句や図の意味を確認し、その日のうちに対応する問題を解く流れがおすすめです。読むだけで終わらせず、「なぜそうなるのか」「図が何を表しているのか」を自分で説明できるか確かめながら進めてください。1周目では完璧を求めすぎず、まずは全範囲を進めることを優先し、2周目以降で知識の穴を埋めていくのが現実的です。

問題集:『リードLightノート生物基礎』&『リードLightノート生物』

問題集としておすすめなのが、『リードLightノート生物基礎』『リードLightノート生物』 です。これは書き込み式のノート判問題集で、基礎から入試準備まで段階を追って取り組めるように作られています。知識の整理と基本問題の演習を同時に行いやすく、4月~7月の時期に標準問題へ慣れていくための教材として使いやすい問題集です。

この問題集のよいところは、いきなり重たい考察問題に入るのではなく、まず標準レベルの問題を数多く処理しながら、知識を定着させられることです。基礎があいまいな受験生でも取り組みやすく、演習量を確保しながら、理解不足の単元を洗い出すことができます。特に、講義系参考書で学んだ内容をすぐ問題で確認する教材として相性がよく、この時期の”演習の入口”として使いやすい一冊です。

使い方として大切なのは、解けた問題と解けなかった問題を明確に分けることです。1周目で解けた問題には「/」のように印をつけ、2周目ではその問題を飛ばせるようにしておきます。こうすることで、できる問題に毎回時間を使わず、できなかった問題の復習に時間を回せます。そして、2周目でも解けなかった問題は、コピーを取る、切り貼りをする、あるいはノートにまとめるなどして、自分専用の弱点ストックを作ってください。苦手問題だけを集めた復習素材を作っておくと、夏以降の復習効率が大きく上がります。

この時期に重要なのは、参考書を増やすことではなく、講義系参考書で理解した内容を、問題集で確認しながら一周することです。知識を入れて終わりにせず、問題で使えるかを必ず確かめてください。4月から7月で全範囲を一通り学び終え、頻出テーマに一度は触れた状態を作ることができれば、夏以降の演習ははるかに進めやすくなります。この時期は、完成を目指すというより、夏以降に伸びるための土台を作る時期だと考えて学習を進めてください。

もし、この時期にスタートの勉強が速く「リードlightノート」が余裕で終わってしまう生徒は『生物 基本徹底48 (駿台受験シリーズ) 』を解いておくといいでしょう。

8月~10月(偏差値55~60向け)

この時期の目標は、標準レベルの問題を確実に得点できるようにすること、入試問題への対応力を高めること、そして知っている知識を、説明できる知識へ変えていくことです。ここからは、単に用語を覚えているだけでは不十分です。なぜその現象が起こるのか、図や実験結果が何を示しているのかを、自分の言葉で説明できることが大切になります。

引き続き使う講義系参考書:『スピードチェック』の使い方を変える

第3章で紹介した 『大学入試 生物基礎の最重要知識スピードチェック』『大学入試 生物の最重要知識スピードチェック』 は、この時期も引き続き使っていきます。これらは、重要事項を絞って確認しやすく、単元末の「スピードチェック」や章末問題で知識を整理できる構成になっています。生物基礎版と生物版を合わせることで、入試で必要になる頻出知識をコンパクトに見直しやすく、8月以降の復習軸として非常に使いやすい参考書です。 ただし、この時期のスピードチェックの使い方は、第3章のときとは少し変わります。4月~7月では「全範囲を一周するための講義系参考書」として使いましたが、8月~10月では、問題演習の中で見つかった知識の穴を埋めるための確認用参考書として使っていくのが基本です。つまり、先に問題を解き、あいまいだった知識や説明できなかった事項をスピードチェックに戻って確認する、という使い方に変えていきます。読むための本というより、得点を安定させるための知識の軸として使う意識が大切です。

問題集:『生物の良問問題集[生物基礎・生物] 改訂版』

問題集としておすすめなのが、『生物の良問問題集[生物基礎・生物] 改訂版』 です。この問題集は、旺文社の公式情報によれば、大学入試で類題の出題が期待できる「良問」を集めた問題集であり、確認問題・必須問題・レベルアップ問題の3段階構成になっています。また、問題のテーマや形式に応じて必要な問題を探しやすい学習ナビゲーターが付いており、さらに問題編と解答編を分けて使える完全分離製本になっているため、演習中心の時期に使いやすい教材です。

この問題集のよいところは、単なる基礎確認にとどまらず、実際の入試問題を通して「どのように問われるか」を体感できることです。第3章までの学習で知識を入れてきた受験生が、次の段階として入試問題へ触れるにはちょうどよいレベル感です。確認問題で足場を固め、必須問題で典型を押さえ、余裕があればレベルアップ問題にも挑戦することで、標準問題を確実に得点する力を養うことができます。公式には306問収録と案内されており、演習量を確保しやすいのも大きな強みです。

使い方は、第3章で説明した方法と同じで構いません。1周目で解けた問題には「/」の印をつけ、2周目ではその問題を飛ばせるようにしていきます。できる問題に毎回時間を使うのではなく、できなかった問題に時間を集中させることが大切です。そして、2周目でも解けなかった問題は、コピーを取る、切り貼りをする、ノートに貼るなどして、自分専用の苦手問題集としてストックしていきましょう。秋以降は、こうした「自分が落としやすい問題」を何度も見直すことが得点力の安定につながります。

余裕がある場合:『大森徹の最強講義126講 生物[生物基礎・生物]』

また、もし学習に余裕がある場合は、『大森徹の最強講義126講 生物[生物基礎・生物]』 を併用するのも有効です。「圧倒的知識量と読みやすさ」が特徴として示されており、受験に必要な内容を広く網羅した講義書です。かなり分量のある参考書ではありますが、そのぶん、スピードチェックでは拾いきれない説明や背景知識まで補いやすいのが長所です。

この本を使う場合は、最初からすべてを完璧に覚えようとする必要はありません。たとえば1日4講ずつ読み進めれば、126講なのでおよそ1か月で一通り目を通す計算になります。重要なのは、読んで終わりにしないことです。読んでいて大事だと思った内容、問題演習で抜けていた知識、説明に使えそうな表現などを、スピードチェックの該当箇所に書き込んでいくことが大切です。そうすることで、市販の参考書を使いながらも、自分の弱点や補足事項が集約された、いわば自分だけの「スピードチェック」を作ることができます。

この時期に意識したいのは、参考書をただ増やすことではなく、知識を整理する本と、入試問題を解く本をはっきり分けて使うことです。スピードチェックで知識の軸を保ち、良問問題集で入試問題への対応力を高め、必要に応じて最強講義で理解を補強していく。この流れができると、8月から10月の学習はかなり安定します。

8月~10月は、夏前までに作った基礎を、本番で得点できる形へ変えていく時期です。この時期からは、「知っている」だけでは足りません。なぜそうなるのかを説明できること、問題の形が変わっても対応できること、そして標準的な入試問題を落とさないことが、偏差値55~60の受験生に求められる課題になります。

10月~12月(偏差値60以上向け)

この時期の目標は、志望校別に合わせて仕上げること、頻出分野の穴をなくすこと、そして本番で点を取り切る形に整えることです。ここまで来たら、全分野を同じように勉強し続けるのではなく、志望校でどのような問題が出やすいのかを意識して、学習の重点を変えていく必要があります。

偏差値60以上の受験生にとって、10月以降に大切なのは、さらに参考書を増やして知識を広げることではありません。むしろ、出題されやすい形式に対して、確実に得点できる状態を作ることが重要です。知識はすでにある程度入っているはずです。ここからは、その知識を志望校の問題形式に合わせて使えるようにしていきます。

計算問題が頻出な大学向け:『大森徹の生物 計算・グラフ問題の解法 四訂版』

まず、計算問題が頻出な大学を受ける場合は、計算問題を重点的に練習する必要があります。その際に有効なのが、『大学受験Doシリーズ 大森徹の生物 計算・グラフ問題の解法 四訂版』 です。

本書は計算問題とグラフ問題に的を絞った演習書で、基礎から応用まで対応する構成になっています。
この本のよいところは、単に公式や解法を並べるのではなく、どのような見方で数字やグラフを処理するのかを意識しながら練習できる点です。計算問題が苦手な受験生は、知識不足というより「処理の型」が定まっていないことが多いので、分野別にまとまった演習を行う意味は大きいです。使い方としては、全問を漫然と解くのではなく、間違えた問題や時間のかかった問題を繰り返し解き、解法の流れを定着させることが大切です。

遺伝が頻出な大学向け:『大森徹の生物 遺伝問題の解法 三訂版』

次に、遺伝が頻出な大学を受ける場合は、遺伝分野を集中的に仕上げるべきです。その際におすすめなのが、『大学受験Doシリーズ 大森徹の生物 遺伝問題の解法 三訂版』 です。この本は遺伝問題に的を絞った演習書で、STAGE0からSTAGE7まで段階的に進む構成になっており、一遺伝子雑種から二遺伝子雑種、特殊な遺伝、さらには他分野との融合問題まで扱っています。
この本の強みは、遺伝を「なんとなく解く」のではなく、どの順序で考えればよいかを段階的に学べることです。遺伝は、一度苦手意識を持つと敬遠しがちな単元ですが、逆に言えば、型を身につければ短期間で得点源になりやすい分野でもあります。したがって、遺伝が頻出な大学を受ける場合は、この1冊を通して、典型的なパターンを確実に押さえておく価値があります。使い方としては、先へ急ぎすぎず、苦手な段階を飛ばさずに進めることが重要です。

考察問題が頻出な大学向け:『大森徹の生物 実験・考察問題の解法 改訂版』

また、考察問題が頻出な大学では、知識確認だけでは対応しきれません。その場合に有効なのが、『大学受験Doシリーズ 大森徹の生物 実験・考察問題の解法 改訂版』 です。第1編「思考考察のための17のコツ」、重要例題23題、実戦問題22題からなり、実験・考察問題の解き方に特化した構成になっています。
この本の長所は、知識の確認ではなく、問題文のどこを見るか、どうメモを取るか、どう考察を組み立てるかという、実戦的な考え方そのものを学べることです。考察問題は、知識があるだけでは点になりません。だからこそ、頻出大学を受ける場合には、このような「解き方」をまとめて学べる参考書が有効です。使い方としては、解説を読むだけで終わらず、「自分ならどう読むか」「どこで詰まったか」を毎回確認しながら解くことが大切です。

総合的な完成度を上げたい場合:『理系標準問題集 生物〈五訂版〉』

一方で、志望校の出題にそれほど強い偏りがない場合や、分野別対策よりも総合的な完成度を上げたい場合は、『理系標準問題集 生物〈五訂版〉』 に取り組むのがよいでしょう。この本は基礎・中級・上級に対応し、404ページの問題集として、無駄な問題を省きつつ重要なパターンを網羅する構成だとされています。また、知識・計算・論述・考察を含む最重要166題を収録し、重要度の目印も付されています。

この問題集のよいところは、分野別の弱点補強ではなく、入試レベルの標準問題を総合的に解けるかどうかを確認できることです。つまり、「特定分野だけ強い」状態ではなく、「どの分野でも大きく崩れない」状態を作るための教材です。使用方法としては、全部を均等にやるのではなく、志望校のレベルと照らして優先順位をつけながら進めるのがよいでしょう。難度の高い問題に必要以上に時間を使うより、標準的な問題を確実に仕上げることを優先すべきです。

この時期に特に意識したいのは、「自分に必要な対策だけを行うこと」です。計算がよく出る大学なら計算、遺伝が重い大学なら遺伝、考察が重い大学なら考察と、出題傾向に合わせて教材を選ぶべきです。何でもかんでも手を広げると、結局どれも中途半端になってしまいます。偏差値60以上の受験生ほど、この時期は「やることを増やす」よりも「やることを絞る」ことが大切です。

そして、11月の段階からは第6章の過去問演習へ入っていきましょう。 10月までに弱点補強と志望校別対策をある程度済ませ、11月以降は過去問を通して、時間配分・失点パターン・大学ごとのクセを確認しながら仕上げていく流れが理想です。第5章は、その過去問演習を有効に進めるための準備段階だと考えてください。

11月~ 過去問演習

11月以降は、いよいよ過去問演習を学習の中心にしていきます。この時期の目的は、単に問題を解いて点数を確認することではありません。大切なのは、志望校の出題形式に慣れること、復習の質を上げること、そして自分の苦手単元をあぶり出すことです。

過去問は、志望校が受験生に何を求めているのかを最も直接的に教えてくれる教材です。知識問題が多いのか、計算問題が重いのか、遺伝が頻出なのか、考察問題が多いのか、あるいは記述の精度が問われるのか――そうした特徴は、実際に過去問を解くことで初めてはっきり見えてきます。したがって、この時期は「過去問で実力を測る」という意識だけでなく、過去問を通して志望校を知るという意識を持つことが大切です。

また、過去問演習では、解いたあとの復習こそが最も重要です。点数だけを見て一喜一憂して終わってしまっては、過去問を解く意味が半減します。なぜ間違えたのか、知識が不足していたのか、問題文の読み取りが甘かったのか、計算過程で崩れたのか、あるいは記述の表現が不十分だったのかを丁寧に確認してください。こうした振り返りを積み重ねることで、復習の質が上がり、次の1年分を解く意味も大きくなります。

さらに、過去問演習の大きな意義は、自分の苦手単元や弱点を明確にできることにあります。これまで問題集を解いているときには気づかなかった弱点も、志望校の形式で問われると一気に浮かび上がってきます。たとえば、知識はあるのに計算問題で時間がかかる、遺伝問題だけ安定しない、考察問題になると得点が落ちる、といった傾向が見えてくるはずです。過去問は、実戦練習であると同時に、最後の弱点発見ツールでもあります。

そして、過去問で出てきた「知らなかったこと」「あいまいだったこと」「説明できなかったこと」は、必ず『スピードチェック』に書き込んでください。この時期の『スピードチェック』は、単なる知識確認の参考書ではありません。過去問演習で見つかった抜けや不足を集約していく、自分専用の最終確認ノートとして使うことが大切です。新しい参考書を増やすよりも、これまで使ってきた『スピードチェック』を、自分の弱点が詰まった一冊に育てていくほうが、本番前の復習にははるかに役立ちます。

なお、過去問の具体的な解く順番や進め方については、こちらから。ここでは、まず「過去問は解いて終わりではなく、復習と弱点発見のために使うものだ」ということを押さえておいてください。過去問演習を通して志望校の特徴をつかみ、自分の不足を補いながら、本番で点を取り切れる状態へ仕上げていきましょう。

埼玉医科の推薦を考えている場合の参考書

埼玉医科大学の学校推薦型選抜は、生物選択者にとって比較的対策を立てやすい方式です。公式情報でも、推薦の適性検査は全科目記述式とされており、理科系分野では物理・化学・生物の3領域から当日に2領域を選択する形式です。したがって、一般選抜のマーク式対策とは少し異なる準備が必要になります。 この選抜で意識したいのは、単に知識を覚えることではなく、知っている内容を短くても正確に書けるようにすることです。推薦では記述式で問われる以上、用語を知っているだけでは不十分です。語句を補う問題に対応する力に加えて、現象やしくみを文章で説明する力も求められます。私立医学部の入試全体を見ても、埼玉医科大学の推薦は、比較的しっかりと記述力を見られる部類に入ると考えてよいでしょう。少なくとも、「マーク式中心の一般対策だけでそのまま対応する」のは危険です。

おすすめ参考書:『生物 記述・論述問題の完全対策〈改訂版〉』

そのため、埼玉医科大学の推薦を考えている場合におすすめしたいのが、『生物 記述・論述問題の完全対策〈改訂版〉』 です。この参考書は、記述・論述問題に特化した問題集で、中級~上級向け、全問題に採点基準と論述ポイントが示されていること、さらに受験生と先生のやり取りを通して論述を学ぶ「論述攻略ゼミ」形式を含み、独力でも学習しやすい構成であることが示されています。

この本のよいところは、模範解答を眺めるだけでなく、どの要素を書けば点になるのかが見えやすいことです。生物の記述が苦手な受験生は、「何を書けばよいのか分からない」「書いても合っている気がしない」という状態になりがちです。しかし、この参考書は採点基準や論述ポイントが示されているため、必要なキーワードや論理の流れを意識しながら練習しやすい構成になっています。独学で記述対策を進めたい受験生には、特に使いやすい一冊です。

使い方としては、最初から長い答案を完璧に書こうとしなくて構いません。まずは問題を見て、自分なりに箇条書きで要点を出し、そのあとで模範解答と採点基準を確認してください。そして、「何が書けていて、何が抜けていたのか」を必ずチェックすることが大切です。埼玉医科大学の推薦を意識するのであれば、ただ解答を読むのではなく、自分で書く → 比べる → 足りない表現を覚えるという流れを徹底してください。短い説明問題であっても、この積み重ねが本番の得点力につながります。

また、この参考書を使うときは、うまく書けなかった表現や知らなかった説明を、これまで使ってきた『スピードチェック』に書き込んでいくのがおすすめです。そうすることで、知識確認の参考書だった『スピードチェック』が、推薦対策用の記述ポイント集としても機能するようになります。本番前には、新しい教材を増やすよりも、自分が書けなかった論点や表現がまとまった一冊を見直すほうが、はるかに効率的です。

埼玉医科大学の推薦は、生物選択者にとって対策の方向性が比較的はっきりしています。だからこそ、やるべきことも明確です。知識を入れるだけで終わらず、空所補充型の確認と、説明記述の練習まで行うこと。そして、記述で必要な表現を自分の中に蓄積していくことです。一般選抜とは少し異なるこの形式に早めに合わせていけば、十分に狙える方式になります。

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【私立医学部生物の勉強法】暗記では合格できない理由と合格答案の設計法

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