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【医学部専門予備校オススメ】生物(生物基礎・生物)基礎問題精講 四訂版 レビュー

参考書レビュー

2024年12月20日

医学部専門予備校プラタナスです。プラタナスでは生物選択者の私立医学部進学に特化した参考書レビューを行なっていきます。今回取り上げる参考書は「生物(生物基礎・生物)基礎問題精講 四訂版」です!特に浪人生に向けた使い方などを提案しますので、ぜひ参考にしてください。

医学部合格を目指す浪人生にとって、生物は合否を左右する重要科目の一つです。特に近年の大学入試では、記述力や考察力、実験考察問題への対応など、単なる暗記では太刀打ちできない総合的な理解力が求められています。そうした中、効果的な問題演習は必須であり、参考書選びは合格戦略の中核を成します。

本記事では、医学部受験生向けに、予備校講師からも評価の高い**「生物(生物基礎・生物)基礎問題精講 四訂版」**(著者:大森徹、出版社:旺文社)をご紹介します。本書は基礎から標準レベルまでをカバーし、特に浪人生がもう一度基礎を固め直す際に有効な一冊です。この記事では、本書のレベルや使い方、学習時期の目安、他の参考書との組み合わせ方など、医学部志望の浪人生を念頭に、徹底的にレビューしていきます。

「生物(生物基礎・生物)基礎問題精講 四訂版」の基本情報

まずは本書の基本情報から確認しておきましょう。

著者:大森徹

出版社:旺文社

定価:約1,430円(税別)

対応範囲:生物基礎~生物(高校範囲全般を網羅)

想定難易度:標準レベル

URL生物(生物基礎・生物)基礎問題精講 四訂版

本書は「基礎問題精講」というシリーズ名ですが、どちらかというと標準レベルの作りになっています。「基礎」と銘打たれてはいるものの、医学部合格を目指す浪人生にとっては、単なる基本公式や知識のおさらいだけでなく、標準レベルまで押し上げる土台作りが可能です。このシリーズは多くの予備校や受験指導者が推薦する定番であり、本書もその例に漏れず堅実な仕上がりです。

レベル・対象者とおすすめする段階

レベル:本書の難易度は、**「標準レベル」**と位置付けられます。決して難関医学部の二次試験の最難問レベルには踏み込んでいませんが、「教科書レベル~共通テスト~国公立中堅レベル」の問題を集約し、土台をガッチリ固めることが可能です。よって、これから本格的な医学部対策に入る前段階として、抜け落ちた知識を補完し、標準問題を確実に解ける状態を目指す浪人生におすすめです。

対象者

• 高校時代に生物が得意だったが、浪人にあたりもう一度しっかり基礎を固めたい人

• 全範囲を網羅的に復習し、弱点分野の発掘と補強をしたい人

• これから難関医学部の生物対策に本格的に入る前に、確実な基礎力を身につけたい人

本書は既に難問をバリバリ解ける段階にはない場合、あるいは一度基本を棚卸しして不安要素を洗い出したい場合に最適な一冊です。

メリット・デメリット

メリット

1. 基礎~標準レベル問題の精選:本書は生物の基本事項を問う問題から、標準的なレベルの考察問題まで幅広く網羅しており、抜け落ちている基礎を体系的に補完できます。

2. 解説が丁寧:解説が詳しく書かれているため、答え合わせで疑問点をクリアしやすいのが大きな特徴です。特に医学部受験では、生物現象を深く理解することで応用力がつきますが、その入り口となるわかりやすい解説が本書には詰まっています。

3. 基礎固めの信頼性:本書は長年にわたり改訂を重ねており、最新の入試傾向に合わせた改訂が「四訂版」として行われています。そのため、安心して基礎完成用のテキストとして利用できます。

デメリット

1. 難関医学部用の最難関問題は少ない:本書はあくまでも標準レベル向けであり、医学部合格に必要な最上位レベルの問題演習には物足りないでしょう。

2. 単純演習中心で発展的総合問題はやや不足:総合的な実験考察問題や図表分析問題の演習量は限定的です。難関大学特有の複雑な問題へのステップアップには別途問題集が必要です。

内容と特徴

本書は生物基礎から生物全範囲を扱っており、以下のような特徴があります。

1. 章立てが教科書準拠で分野体系が分かりやすい:細胞、生体内の物質、遺伝、生命現象のメカニズム、環境との関わりなど、教科書の流れを踏襲しながら問題が配置されています。これにより、自身の弱点分野を特定しやすくなり、ピンポイントで補強できます。

2. 基礎確認問題から標準問題へと段階的にステップアップ:各分野で基礎問題を解いて理解を確認した後、やや考察力を要する標準問題へ進む構成のため、無理なくレベルアップできます。

3. 詳しい解説と図示:特に生物はイラストや模式図が重要です。本書は図表やイラストを用いた説明があり、視覚的理解を助けます。

4. 共通テスト対応:新入試制度に合わせた問題も組み込まれ、共通テスト対策にも有効です。

具体的な使い方(学習スケジュール例)

使用方法

1周目(約1~2ヶ月):まずはざっと全範囲を一通り解きます。答え合わせ後は必ず解説を熟読し、理解不十分な箇所には付箋やメモを入れておくと良いでしょう。1周目では満点を目指す必要はなく、全体像の把握と弱点分野の洗い出しを重視します。

2周目(約1ヶ月):弱点分野を重点的に解き直します。特に間違えた問題や理解不足だった箇所を中心に攻略し、知識の抜け漏れを最小化します。

3周目(約2週間):仕上げとして、苦手分野のみをピックアップし、短期集中で復習します。これによって、記憶の定着と解法プロセスの再確認が可能となります。

※あくまで目安であり、個人の理解度や使用状況により変動させて構いません。

使用時期の目安(浪人生の1年サイクルを想定)

浪人生として一年間の学習プランを立てる際、「生物(生物基礎・生物)基礎問題精講 四訂版」を使うタイミングは以下がおすすめです。

春~初夏(4~6月):浪人開始後、基礎力の再点検として使用します。前年の学習で曖昧だった知識をここで総ざらいすることで、以降の発展的演習の土台を作ります。

夏(7~8月):夏は苦手分野克服期間です。本書を2周目に突入させる時期であり、苦手箇所を重点的に対策し、基礎を完全に固めるのに最適です。

秋(9~10月):秋口には本書を3周目の仕上げとして用い、基礎の抜け落ちがないかを最終チェックします。ここで基礎が固まっていれば、秋以降は難易度の高い演習書に移行できます。

分量・習得時間

本書は全範囲を扱っているため、問題数や演習量は決して少なくありません。1日に数題ペースでも2~3ヶ月程度で1周可能でしょう。習熟度に個人差はありますが、基礎再構築にトータルで3~4ヶ月ほどかければ充分な効果が期待できます(もちろん他科目とのバランスも考慮する必要があります)。

つまずいた時に戻ると良い参考書

もし本書の問題解説を読んでも理解が及ばない場合、さらに基礎的な参考書に戻ることで理解の再構築を図りましょう。

おすすめの基礎参考書

「面白いほどわかるシリーズ 生物基礎」:より噛み砕いた説明が豊富で、教科書レベルの知識確認に有効です。

一問一答形式の生物用語集:まず用語や基本事項を完全に覚えていない場合は、一問一答形式で知識を整理しましょう。

具体的には、問題解説で理解できなかった章に戻り、上記の「面白いほどわかるシリーズ」などを用いて該当範囲を再読・再理解します。その後、本書の問題を再挑戦することで着実な定着を促せます。

クリアしたら進むと良い参考書

本書をしっかりやり切った後は、より高度なレベルの問題集へ進むことで医学部入試で勝負できる力を養えます。具体的には、応用的な実験問題や思考型問題が多く収録されている参考書がおすすめです。

おすすめの上級参考書

「生物標準問題集(駿台文庫)」:標準問題から発展問題までが揃い、よりハイレベルな思考力を要求する問題が多いです。

「大森徹の最難関大生物演習」:著者が同じ大森徹氏による、難関大生物を攻略するための演習書。基礎問題精講を終えた後で取り組めば、一段上のレベルに着実にステップアップできます。

これらの参考書で総合演習を行う際、本書で確立した基礎知識と考え方を土台に、より複雑な問題を解き、医学部合格水準の生物力へと引き上げます。

まとめ

**「生物(生物基礎・生物)基礎問題精講 四訂版」**は、医学部合格を目指す浪人生がもう一度足場を固め直すための優れた参考書です。基礎~標準レベルの内容を体系的に整理でき、弱点洗い出し、知識定着、共通テストレベルまでの完成に最適な一冊となっています。もちろん、これだけで医学部の難易度を突破するのは難しいため、基礎固めが終わったらよりハイレベルな問題集へと進む必要があります。また、行き詰まった際には、より初歩的な参考書へ一時的に戻る柔軟な学習戦略が重要です。

浪人生にとって、1年という時間は短く、無駄にはできません。本書を用いて効率よく基礎を補強し、確実な生物力を武器として、合格へのステップアップを図りましょう。

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参考書名:生物(生物基礎・生物)基礎問題精講 四訂版

URL生物(生物基礎・生物)基礎問題精講 四訂版

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