参考書レビュー
2024年12月23日
医学部専門予備校プラタナスです。プラタナスでは生物選択者の私立医学部進学に特化した参考書レビューを行なっていきます。今回取り上げる参考書は「システム英単語メディカル」です!特に浪人生に向けた使い方などを提案しますので、ぜひ参考にしてください。
医学部受験を目指す浪人生にとって、英語は避けて通れない重要科目です。特に医系学部の入試では、医学や生物学関連のテーマが英語長文に頻出するため、単なる受験英語対策以上に専門性の高い語彙力が求められます。しかし、一般的な英単語帳だけでは医学・生物系トピック特有の用語や表現への対応が不十分となりがちです。そこで、医学部受験専門予備校の講師陣からも支持されている「システム英単語メディカル」は、医学分野で頻出する語彙を効率的かつ戦略的に習得するための強力なツールとなります。
本記事では、「システム英単語メディカル」の詳細なレビューを通じて、浪人生が医学部合格に向けて英語力を底上げするための具体的な学習法や、使用時期、他参考書との併用法などを徹底解説します。浪人生活の1年を有効に活用し、医学部合格への一歩を確実に踏み出すための指針として、ぜひ本レビューを参考にしていただければ幸いです。
参考書概要と基本情報
まずは、「システム英単語メディカル」の基本情報を整理します。
• 著者:霜 康司
• 出版社:駿台文庫
• 定価:1,480円
• 参考書名:システム英単語メディカル
• URL:システム英単語メディカル (Amazon)
この参考書は、一般的な大学受験英単語帳とは異なり、医学関連の英語長文頻出単語や専門用語を網羅している点が最大の特徴です。通常の単語帳ではあまり見かけない、生命科学・医療分野に特化した語彙が豊富に収録されており、医学部受験における長文読解や英作文の対策に非常に有用です。
「システム英単語メディカル」の特長とレベル感
特長1:医学特化の語彙選定
「システム英単語メディカル」には、医学・生物・看護・薬学分野で頻出する英単語が厳選されて収録されています。一般的な入試英単語帳では扱わない解剖学用語や医療行為、医薬品関連の表現なども含まれるため、医系学部の長文問題に頻繁に登場する専門語彙を効率的に身につけることができます。
特長2:単語の出現頻度に基づく配列
「システム英単語」シリーズの強みである、出現頻度をもとに単語を配置する手法は、「メディカル」版でも踏襲されています。よく出る語、まず覚えるべき語から優先的にマスターすることで、効率的に知識を蓄積できます。
特長3:レベル感と対象者
収録されている語彙は、一般的な「基礎~標準レベル」単語をすでに習得していることが前提です。医学部受験では、共通テストレベルの英単語はもちろんのこと、国公立や私立医学部の独特な長文テーマへの対応が求められます。そのため、「システム英単語メディカル」は、既に基本~標準レベルの英単語を一通り身につけている浪人生が、本格的な過去問演習や入試直前期に取り組むことで真価を発揮する参考書といえます。
レベルとしては、一般の「システム英単語」シリーズを学習済み、あるいは「ターゲット1900」や「DUO 3.0」などで基本~中上級レベルの語彙を習得済みの方におすすめです。
効率的な学習スケジュールと使用法
使用ステップのモデルケース(浪人生ケース):
1. 基礎単語完成後(4月~6月頃):
基本的な英単語帳(例えば「システム英単語」初版や、他の標準単語帳)で共通テストレベルまでの単語力を固めた後、本書を導入します。最初は全体をざっと通読し、知らない単語にマーカーを引いていきましょう。
2. 集中的暗記期間(7月~8月):
夏休み期間を利用して、「システム英単語メディカル」を本腰を入れて覚えます。1日あたり数十語を目安に、1~2週間で一周。その後、2~3周目を夏の終わりまでに回して定着を図ります。単語カードやアプリを併用し、反復頻度を高めることで定着率を上げましょう。
3. 演習期(9月~11月):
この時期は過去問演習が中心となります。演習中に出会った覚えづらい単語や、何度も引っかかる医学関連語を本書で再確認。特定領域の単語をまとめて覚えることで、長文読解でのストレスを軽減します。
4. 直前期(12月~翌1月):
ラストスパートとして、苦手分野や忘れがちな単語をピックアップしておきます。本書を逆引きする形で自分の弱点部分に集中し、忘却を最小限に食い止めます。
具体的使用法:
• 1日30~50語を目安に、短時間で繰り返し復習
• 音読や例文精読を取り入れ、語義のニュアンスも捉える
• スマートフォンの写真撮影でどこでも見返せるようにすると便利(単語登録アプリの活用も◯)
使用時期と習得までの目安時間
「システム英単語メディカル」を使う時期は、基礎的な英単語力が完成した後が望ましいです。浪人生における1年のサイクルとして、以下の流れを想定します。
• 4~6月:基礎単語完成期(「システム英単語」標準版などで5000語レベルを確保)
• 7~8月(夏期):「システム英単語メディカル」を集中的にマスター
• 9~11月:医学部過去問演習と併用して語彙定着
• 12~1月(直前期):弱点補強と最終確認
習得時間の目安:
単語数としては約1,000~1,500語程度(正確な収録数は参考書本体を確認)と仮定すると、1日30~50語ペースで約1~2ヶ月程度でひと通り暗記が可能でしょう。その後、2~3回の反復により定着させることで、合計3~4ヶ月程度で難関医学部入試に十分対応できるだけの医学英語語彙力が身につくと考えられます。
つまずいた場合の再学習用参考書とステップアップ参考書
つまずいた場合の基礎回帰参考書:
医学特化の英単語に入る前段階として、もう一度基本的な英単語力を見直す必要がある場合には、以下の参考書がおすすめです。
• 「システム英単語」(駿台文庫)
まずは高校英語の基本単語からセンターレベルまでを総復習。多義語や派生語などを意識的に再確認することで、「メディカル」への取り組みをスムーズにします。
• 「ターゲット1900」(旺文社)
英語力が中級レベルで足踏みしている場合は、汎用性の高い単語帳で改めて中核となる語彙を固めましょう。
これらの参考書に戻って1~2週間、集中的に基本単語を再定着させることで、「システム英単語メディカル」への理解度が向上します。
クリア後のステップアップ参考書:
「システム英単語メディカル」を完全に習得し、医学系長文で困らない語彙力が身についたら、さらなる飛躍を目指すために以下のような参考書を活用できます。
• 「鉄壁」
言わずと知れた単語帳の最高峰。基本的にはシステム英単語メディカルだけでも良いですが、さらなるレベルアップを目指すのであれば利用してみましょう。
このステップアップ参考書は、本書で基礎的な医学英語単語力を完成させた後に取り組むことで効果を最大化できます。特に11月以降、志望校に特化した二次対策として活用すると良いでしょう。
メリット・デメリットを踏まえた総合評価
メリット:
• 医学部入試に特化した語彙を効率的に学べる
• 頻出度や重要度が考慮されており、覚えるべき単語に優先度がつけられている
• 医学・生物系の長文読解で出題される特殊な語彙への即戦力となる
デメリット:
• 基礎英単語力が不足している状態だとやや難しく感じる
総合評価:
「システム英単語メディカル」は、医学部受験にフォーカスした浪人生が、「あともう一歩」を詰める段階で真価を発揮します。共通テスト~一般的な難関大受験レベルの英単語を既に習得している受験生にとっては、入試本番での合否を左右する微妙な差を埋める有効なツールとなるでしょう。特に医系分野に出題傾向が偏る大学の二次試験対策として、その価値は高いといえます。
まとめ
「システム英単語メディカル」は、医学部受験特有の難解な長文読解を攻略するための、きわめて有用な英単語帳です。医系特有の専門用語や分野特化の語彙に重点を置くことで、他の単語帳ではカバーしきれない盲点を埋めることができます。基礎的な英単語力をしっかりと押さえた上で、本書をメインに夏休み頃から学習をスタートし、秋~冬にかけて過去問演習と並行することで、確かな定着が期待できます。
浪人生活という限られた時間の中、最短ルートで医学部合格を目指すためには、無駄のない参考書選びと効率的な学習が不可欠です。「システム英単語メディカル」を上手く活用し、医学部入試本番で差がつく医学英語力を手に入れましょう。
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参考書名:システム英単語メディカル
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