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【2026年私立医学部入試予想】ブルーホワイトセレクション(青白選別)

解答速報/入試分析

2026年1月16日

生物選択者に特化した私立医学部専門予備校のプラタナスです。

本稿では、先日公開したブログ「【私立医学部生物】2026年入試予想|市原vs橋本が読む最新トレンド」においても記載した「ブルーホワイトセレクション(青白選別)」を解説していきます。

医学部志望の方はぜひご一読ください。

youtubeチャンネルもぜひご確認ください。
※大学別の生物予想問題は「【2026年度私立医学部入試】 生物入試分析と出題予想(大学別一覧)」から確認できます。
※大学別の小論文/面接のまとめは「【私立医学部受験】面接・小論文対策の全体像と大学別分析まとめ」から確認できます。

はじめに

遺伝子工学の実験では、目的の遺伝子を大腸菌に導入したつもりでも、実際には「プラスミドが入っていない細胞」や「目的の遺伝子が組み込まれていないプラスミドが入った細胞」も混ざります。

そこで重要になるのが、集団の中から目的のクローンを効率よく見つけるための選別selection)とスクリーニングscreeningです。

ブルーホワイトセレクション青白選別は、その代表例で、抗生物質による生存選択と、lacZの機能変化を利用した色による判別を組み合わせます。

医学部入試でも、遺伝子導入の手順を「なぜその試薬を入れるのか」という因果で説明させたり、培地条件を変えたときにコロニー数や色がどう変わるかを推論させる問題として出題されます。

本稿では、アンピシリンとX-gal(必要に応じてIPTG)を用いた青白選別を、プラスミドの構造と遺伝子発現の仕組みから整理し、典型的な実験結果の読み方まで一気にまとめます。

医学部出題された年度を列挙するので,ぜひ記事を読んだあとに演習しておきましょう。

2024年 獨協医科大学

2024年 福岡大学

2022年 埼玉医科大学

2022年 獨協医科大学

2021年 大阪医科薬科大学

2021年 金沢医科大学

テーマの概要:青白選別は何をしているのか

ブルーホワイトセレクションは「形質転換(transformation)した大腸菌集団」から目的の組換え体を見つける手法です。ここで重要なのは、同じプレート上で起きている現象が2段階に分かれる点です。

1つ目は選別(selection)。培地に抗生物質を入れ、耐性遺伝子を持つ細胞だけを生かします。
2つ目はスクリーニング(screening)。生き残った細胞の中から、目的遺伝子が挿入されたものを色などの表現型で見分けます。

青白選別に用いる代表的なプラスミドには、少なくとも次の要素が含まれます。

  • 抗生物質耐性遺伝子(例:Ampr:アンピシリン耐性遺伝子)他にはテトラサイクリンなど。
  • lacZ遺伝子の一部(lacZ領域)
  • 複製起点ori

宿主側の大腸菌はlacZ遺伝子の部分に目的の遺伝子を導入します。このlacZ遺伝子が「機能するか、しないか」を色に変換するのがX-galです。

押さえるべきポイント

  • 選別(selection)は「生き残るか」を決め、スクリーニング(screening)は「どれが目的か」を見分ける。
  • アンピシリンはプラスミド保持の選別であり、目的遺伝子挿入の有無は色(lacZ)で判定する。

主要現象①:アンピシリンによる選別(selection)

まず「アンピシリンでプラスミド保持菌だけが生き残る」理由を、細胞壁合成と酵素の働きで説明します。

アンピシリンはβ-ラクタム系抗生物質で、ペプチドグリカンの架橋形成に関わる酵素(PBP)を阻害します。その結果、浸透圧に耐えられなくなって細胞が死にます。

したがって、アンピシリン入り培地では「プラスミドを取り込めなかった細胞」は死に、「プラスミドを保持した細胞」だけがコロニーを形成します。

よくある混同・注意点

  • 「アンピシリンで生き残った=目的遺伝子が入った」ではない(プラスミドが入っていれば生存する)。

主要現象②:X-galによる青白判別(screening)

次に「青と白に分かれる」仕組みを、遺伝子発現と基質反応でつなぎます。

β-ガラクトシダーゼ(lacZ産物)は、乳糖を分解できる酵素です。青白選別では乳糖そのものではなく、発色基質であるX-galを使います。

β-ガラクトシダーゼがX-galを分解すると、インドキシル誘導体が生成し、酸化・二量化して不溶性の青色物質を生じます。つまり「β-ガラクトシダーゼが働く細胞」は青く、「働かない細胞」は白いということを覚えておきましょう。

では、なぜ目的遺伝子が挿入されると白くなるのでしょうか。外来DNAが挿入されるとlacZαが途中で切断され、その結果、β-ガラクトシダーゼが機能せず、X-galを分解できないので白色コロニーになります。

実際のプレートでは、lacオペロンの発現を誘導するためにIPTGを同時に加えることが多いです(IPTGは分解されにくい乳糖類似物質で、リプレッサーを外してlacZの転写を促す)。

ただし、ベクターや宿主の設計によっては、IPTGなしでもある程度発現して色が出る場合があります。出題では「X-galだけ」「X-gal+IPTG」「グルコース添加」など条件を変え、色の違いを推論させることが多いです。

因果の流れ(この順で説明できるように)

  • 入力lacZの発現(多くはIPTGで誘導)
  • 酵素β-ガラクトシダーゼ
  • 基質X-gal(分解されると青色物質が沈着)
  • 出力青色コロニー(機能あり)/白色コロニー(挿入不活化などで機能なし)

結果の読み方:「生存」と「色」を分けて考える

青白選別で混乱しやすいのは、「生き残る条件」と「白くなる条件」を同じ話として扱ってしまう点です。そこで、変化点を2つに分けて整理しましょう。

(1) 生存を決める変化点:Amprの有無
アンピシリン入り培地でコロニーができるかどうかは、基本的にAmprを発現できるかで決まります。したがって、プレート上にコロニーが出た時点で、その菌は少なくともプラスミドを持つ可能性が高いです。

(2) 色を決める変化点:lacZの機能(挿入の有無)
青いコロニーは、lacZが壊れていないことを意味します。つまり「ベクターだけが入った(自己環状化した)可能性」が高いです。白いコロニーは、lacZが壊れていることを意味します。つまり「外来DNAが挿入された可能性」が高いです。

ただし、白=必ず成功、青=必ず失敗、ではありません。例えば、挿入DNAが小さすぎてlacZαの機能が完全に失われない場合、薄青になることがあります。

また、フレームが保たれてしまう挿入や、内部で再構成が起きると青くても目的配列が入っている場合があります。

逆に、白でもプラスミドが欠損していたり、突然変異でlacZが働かなくなっていたりすると偽陽性になります。

したがって、最終確認としてはコロニーPCR、制限酵素地図、シーケンスなどで「目的配列が入っている」ことを検証する必要があります。

このように、青白選別はあくまで一次スクリーニングであり、確定診断ではないという位置づけまで押さえると、考察問題に強くなります。

チェック

  • コロニーが出ない:形質転換の失敗、Amp濃度過剰、プラスミド損傷、プレート条件を疑う。
  • 青しか出ない:挿入が入らずベクター自己環状化が多い、DNA量比やライゲーション条件を疑う。
  • 白が多すぎる:lacZの突然変異、X-gal/誘導条件不十分、判定の偽陽性を疑う。

入試での典型的な問われ方

青白選別は入試で次の形で問われやすいです。

  • 語句穴埋め:ampR、lacZ、X-gal、IPTG、形質転換 など
  • 説明問題:アンピシリンでなぜ選別できるか/白色がなぜ組換え体を示すか
  • 条件推論:培地成分を変えたとき(Ampなし、X-galなし、IPTGなし、グルコース添加など)の結果
  • データ読解:青:白の比から、ライゲーションの成功率やベクター自己環状化の多さを推定
  • 実験設計:ネガティブコントロール(プラスミドなし)、ポジティブコントロール(既知のlacZαが保たれたベクター)をどう置くか
  • 発展:他の選別法(テトラサイクリン耐性、GFP、サザンブロット等)との比較

特に頻出なのは、「選別」と「スクリーニング」を区別し、結果を二段階で説明できるかです。

例えば、Ampプレートでコロニーが出ないときは、形質転換の失敗か、抗生物質濃度が高すぎるか、プラスミドが壊れているかを疑いましょう。

一方、Ampプレートで青しか出ないときは、ライゲーションが失敗しベクターが自己環状化した可能性、あるいは挿入DNAの量比が不適切だった可能性を考えます。

こうした「結果→原因」の推論は、入試の考察問題そのものです。

例題パターン

  • Amp入りでコロニーが出ない理由を、耐性遺伝子と抗生物質の作用点から説明する。
  • Amp+X-gal(+IPTG)で青:白の比が変わる原因(自己環状化、挿入DNA量比など)を推論する。
  • 白色コロニーを目的クローンと断定できない理由を簡潔に述べ、最終確認法を挙げる。

入試問題にチャレンジ

図1に示すプラスミドにクラゲの緑色蛍光色素タンパク質(GFP)の遺伝子を組み込み,大腸菌に取り込ませる実験を行った。このプラスミドは,アンピシリン(抗生物質)の作用を抑える遺伝子(ampr)とラクトース(乳糖)を分解する酵素であるb -ガラクトシダーゼの遺伝(lacZ)を含む。外来遺伝子が組み込まれる領域はlacZの中にあり,GFPの遺伝子が組み込まれるとlacZは分断されてb -ガラクトシダーゼは機能を失う。  クラゲのDNAに(a)特定の塩基配列を認識してDNAを切断する酵素を作用させて,(b)GFPの遺伝子(プロモーターを含まない)を含むDNA断片を切り出した。また,同じ酵素でプラスミドも切断した。両者を混ぜて,(c)切断部を接着させる働きをもつ別の酵素を働かせ,この混合液を大腸菌と混ぜて,形質転換を行った。次いでアンピシリンとX-gal (b -ガラクトシダーゼが作用すると,青くなる物質を遊離する)を含む寒天培地に塗布し培養したところ,図2に示すような青色と白色のコロニーの形成が観察された。(2016年 神奈川工科大学)

(1) 黄色部(a)と黄色部(c)の酵素の組み合わせとして最も適切なものを,①~⑤の中から1つ選びなさい。

          (a)                                    (c)

①      DNAポリメラーゼ           DNAリガーゼ

②      DNAポリメラーゼ           制限酵素

③      DNAリガーゼ                  DNAポリメラーゼ

④      制限酵素                          DNAリガーゼ

⑤      制限酵素                          DNAポリメラーゼ

(2) 青コロニーはどのような大腸菌が増殖したと考えられるか。①~⑤の中から1つ選びなさい。

① プラスミドを取り込まなかった大腸菌

② プラスミドを取り込まなかったが,GFPの遺伝子が組み込まれた大腸菌

③ GFPの遺伝子が組み込まれなかったプラスミドを取り込んだ大腸菌

④ GFPの遺伝子が転写の順方向に組み込まれたプラスミドを取り込んだ大腸菌

⑤ GFPの遺伝子が転写の逆方向に組み込まれたプラスミドを取り込んだ大腸菌

(3)  黄色部(b)について紫外線照射により緑色の蛍光を発する大腸菌に関する説明文として最も適切なものを,①~⑤の中から1つ選びなさい。

① GFPの遺伝子が転写の順方向に組み込まれたプラスミドを持ち,白コロニーを示す。

② GFPの遺伝子が転写の逆方向に組み込まれたプラスミドを持ち,白コロニーを示す。

③ GFPの遺伝子が転写の順方向に組み込まれたプラスミドを持ち,青コロニーを示す。

④ GFPの遺伝子が転写の逆方向に組み込まれたプラスミドを持ち,青コロニーを示す。

⑤ プラスミドを取り込まなかったが,GFPの遺伝子を持ち,白コロニーを示す。

(解答)(1)④ (2)③ (3)①

まとめ

青白選別は、Ampによる「生存選択」と、lacZ-X-gal系による「色のスクリーニング」を組み合わせた方法です。

白色コロニーはlacZαが挿入不活化されている可能性が高く、目的遺伝子が組み込まれた候補として回収します。ただし一次判定に過ぎないため、PCRやシーケンスで最終確認します。

最終チェック

  • このテーマで、選別(生存)とスクリーニング(色)を分けて説明できるか。
  • 白色が出る因果(lacZの挿入不活化→酵素不活性→X-gal分解なし)を文章でつなげられるか。

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